中古ログハウス。
かつて道があったであろうか、今は獣道となった草むらをかき分け、得体のしれない鳥の声を聴きながら薄暗い森の中を進む。
それはさびれた山の中の一軒家。
草は生い茂り、隙間からは虫が入り。
床はミシミシ、窓は割れ、残った窓ガラスにはうっすら老婆の笑みが。
そんなイメージのログハウスですが我が家はそんなことはありませんでした。
少々長くなるかもしれんが中古ログハウスを買うなんて大抵私のようにログハウスを知らない人が買うんだろう不動産屋もログハウスに関しては疎かったし購入時に外壁塗装と屋根塗装お願いしたんだがベテランだと言っていたにもかかわらずログ部分に関してみれば下手である。
まずは物件として出回っていない、そして買い手も
あまりいないし良しあしもわかんないってことだろう。ほぼ趣味の世界である。
そんな中でも田舎暮らし=ログハウスって需要は少なからずあるんだろうし、
ログハウス購入には(だけじゃないだろうが)後悔はつきもの。
後の人の為に少しは中古ログハウスのチェックポイントをまとめておこうと思う。
築浅(10年以内)はここでは省きましょう。築浅で傷みがあればそれはもうだめだと思います。
この数年で仕事関連でログハウスだいぶ見ましたが10年以内に不具合が出ているログハウスは今後10年住むのにお金がかかります。特に普通の家みたいに気軽に修理ができないんで。
(受けてくれる業者も少なく金額もかかる)でも逆に10年間いい状態であるならば選択のテーブルにのせてもいいと思います。
で、内覧前にまずは気になってちらっと外観を見に行くことがあるでしょう。
その時に外からできるログハウスのチェックポイントをまとめておきます。
①基礎の高さとシルログとログの厚み
ログハウスだからシロアリに弱いってことは無さそうなんですが、湿気には弱い。
60㎝以上が理想らしいです。うちは55cm。細かいとこまで見れればだんだんわかって来るんですがログハウスに湿気は大敵。覚えていてください。まあ50cmあれば床下で色々できるかな。
そしてシルログログ材を積んでいる壁の一番下の材がシルログです。
基礎とつながっていて一番重要な部分。そして傷みやすく、使っているログ材の質というか耐久性が一番わかるポイントです。
多少の割れは木なんで当たり前です。気にしてほしいのは収縮の均等性。
一番荷重がかかり、一番日差しや雨水がかかるところなのでそのログハウスの材質が一番はっきり出ます。偏った収縮していないか?その一本に関してもそうですし東西南北の面に関してもそう。ここが傷んでいればきれいに見えてもやめときましょう。
そしてログの厚み。雪国でなければ10㎝で充分かと。10㎝あれば夏の日差しで外壁が熱くなって内壁も熱くなるなんてことは無さそうです。(住んでみた実感)
②ノッチ
ログハウス角部分の組み合わせをノッチといいます。いろんなタイプがあるのですが基本的には組み合わせるように気を削っています。唯一木の断面が見えてもいます。
ということは新築時以外見えない部分は塗装や防水処理ができない部分です。
ここが重要なのは木の断面や組み合わせの隙間からは必ず雨が染み込む場所だということ。
そう必ずです。染み込まないログハウスはないです。染み込む量と乾燥しやすさのバランス。
これのみ。傾きや腐りをよく見てください。触れるなら手でぐらつきも見て叩いてみましょうノックするようにたたけばカンカンっという音がするかポコポコって乾いた音がします。
乾いた音なら中がスカスカになってきている証拠。いずれ腐って折れます。
ここが痛むと雨漏りなどの致命的な症状になるのでここもポイントです。
③その他
あとは普通の家と同じです。シルログとノッチさえ確認できれば検討してみましょう。
ただログハウスってやっぱり特別。ログハウスの理想はこうあるべきってポイントがいくつかあります。ただこれらをクリアしてなくて10年以上シルログやノッチが大丈夫なら
その家が良い家なのか良い立地条件なのかのどっちかです。安心していいと思います。
これらは競合物件が出たときに気にしてください。
・屋根やひさしが大きいほうが良い。 日差し、雨なんかはログハウスの敵です。屋根やひさしが大きければ塗装が少なくて済んだりログ材の傷みが少なくて済みます。
・ウッドデッキに屋根はあるか? ウッドデッキ大抵のログハウスにはあるでしょう。屋根があるのが理想ですがなければすぐに腐ってきます。綺麗に見えても傷みが早い分作り直していることも多いのです。ここでのチェックはウッドデッキの手すり部分や床の根太なんかが家本体から延ばしてきているログ材の流用でないことがポイント。家本体とつながっているといずれ腐ります。家本体から延ばしてきているなら傷む前に改造しましょう。
こんなとこかな。内覧編はまた次回。
ほなまたね。